タイトル

ネット作りのながれについて説明します。
ここでは、小型魚用の小さいサイズのものを
作ってみます。
まずはフレ−ムの制作です。

(1)フレ−ム製作

  1. グリップ材の成形 ・・・・・銘木(非常に堅い木が多いので注意)を裁断します。    
  2. フレ−ム材との接着 ・・・・フレ−ム材(ヒノキを使います)を曲げて、グリップ材と接着
  3. 研磨・・・・・・・・・・・ヤスリがけします。
  4. ヒ−トンの打ち込み・・・・ヒ−トンがいらなければ省きます
  5. フレ−ムの塗装・・・・・・3〜4回塗ります

(2)ネット部製作

  1. 網針(あばり)と駒について。・・・網針は市販品でよいのですが、駒は作る必要があります。
  2. ネットを編みます・・・・・・・・・編み方は2種類あります。
  3. ネットを染めます・・・・・・・・・好きな色でネットを染めましょう

(3)フレ−ムとネットの取り付け

  1. フレ−ムの穴開け・・・・・ネットを固定するあなをあけます。
  2. ネットを取り付けます。・・取り付け方法も数種類あります。

材料及び工具


Vol.1 フレ−ムの製作(1)

このページではフレ−ム材とグリップ材の接着までを説明します。

グリップ材の成形

1.グリップ材の”木のはがき”を美しい木の目を外側にして張り付けます。2〜4カ所あて木をあてて
クランプで押さえます。木のはがきは厚さ5mmなので、2枚だとあつさ10mmのネットが、3枚だと
15mmのネットが出来ます。ここでは、2枚。

2.乾いた木のはがきにグリップ部をけがきます。フレ−ム材が900mmと短めなので、グリップ長さは130〜180mmくらいがよいと思います。(図1)

僕はだいたい左の3種類を
使い分けています


ワイドフレ−ム
このグリップにフレ−ムを付けるとごく一般的
なネットになります

EXワイド
フレ−ムが正円にちかいシルエットになります

スタンダ−ド
よりナロ−なシルエットになります



そのほかご自分でデザインしてみてください

                 (図1)


3.イトノコを使って、グリップ材をきれいに切ります。イトノコの段階できれいにていねいに切って
おくと後のしあがりが違います。
切断部分を丁寧にヤスリ掛けします。曲線が一定でないと、フレ−ム材を接着するときにすき間
があいて致命的になります(図2)
ここは、シコシコと丹念に。

グリップタイプの組み合わせによっては、
木のはがき1組で2セット出来てしまいま
す。上の写真(左3本)はバ−ズアイメ−プ
ルのワイドタイプ。右はセンタ−花梨をサン
ドイッチしてあるタイプ。
(図2)



4.フレ−ムになるヒノキ材を水につけこみ、柔らかく曲げやすくします。4から5時間浴槽でつけ
こむとよい。
やわらくなった材料を2〜3枚(フレ−ムの肉厚にしたい枚数だけ)を(写真3)のようにたこ糸で
しばって、乾燥させます。

つけ込みが足りないとヒノキは簡単に
割れてしまいます。

             (写真3)


グリップ材との接着

5.いよいよ接着です。すこし多めに2液性のエポキシ接着剤を作ります。30分硬化ですので手際よく
(図4)のように縛りつけていきます。

ネットの先端の中心から巻きは
じめると、部材のあいだにすき
間が出来にくくなります。
1−2−3−4と螺旋状に巻き、
最後に
(図2)で示した部分(最もす
き間があきやすい部分)とグリ
ップ部全体を力を入れて何度も
巻きます。(ゴム手袋をつけ
るとよい)

巻き終えたところで乾燥に入る前に、
フレ−ムをまるく、なめらかに手
で整えます。
言うまでもなく、波打った
ようなまま乾燥に入ると、あとで
修正は利きません。

ここまでを30分でやらなければなりま
せん。もし不安なら2液性エポキシ接着剤
6時間硬化24時間硬化タイプを使
ってください。

(図4)